幕末シリーズ

 2004年(平成16年)夏、阪神大震災から10年ということで毎日新聞社の主催で「震災10年チャリティー作家展(1作家1ヶ月)」という企画があった。会場は元町6丁目の「六丁目」という喫茶店で、今はもうない。
CGで絵を描きはじめて間がなく作品も少なかったが、チャリティーとはいえはじめて作家として認めてもらったのだった。担当の人と話していて「神戸にゆかりのある幕末の有名人が、被災者にエールを送る」というテーマを思いついた。神戸といえば勝海舟の神戸海軍操錬所跡があり、坂本竜馬も神戸の住人だったのはあまり知られていない。
新撰組の近藤勇は、幕府の一員として長州を詰問に行った際、陸路山陽道を下ったと思われるので、当然神戸を通過している。もしかして一泊したかもしれない。
沖田総司はその護衛で、神戸あたりまで来たのではないか(少し苦しい)。土方歳三は、さあ、どうでしょうね(投げた!)。
高杉晋作は江戸の往復に、船を使わなかったら神戸を通過している(はずだ)。高杉は震災のときのボランティアの茶髪の青年たちとダブるので、茶髪にした。
この6人にそれぞれエールを送ってもらった体で、言いそうな台詞を配した。いまあらためて見ると、画技の未熟さが目に付く。線や影の処理ができていないのは、そのころはまったく気もつかなかったことである。そして土方の台詞だけが、データに残っていなくて、記憶にもかけらもない。しかし確かに作った記憶だけはある。一応神戸をバックにした作品に仕上げてはいるが、やはり土方は神戸には縁がなかったのかも。このときは一緒に出していた「大丈夫地蔵様」のシリーズがよく売れたが、幕末シリーズは1枚も売れなかった。



近藤 勇 「艱難に誠のこころ宝なり」
土方歳三 「(???)」  ※なぜかデータが残っていません。
沖田総司「つらくともほほえみうかべ進む道」

    
 近藤 勇              土方歳三           沖田総司


高杉晋作「なげくなよ この逆境は試練なり」
坂本竜馬「まっこと 美しいまちじゃきに 神戸は」
勝海舟「かっぱらいや暴動を起こさなかったのは さすがだったねえ」

    
 高杉晋作           坂本竜馬             勝 海舟
    







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